デビルマンを見た
……熱が出た。
From dusk till dawn
に詳しいことは書いてあるのでどんな映画かを予習したい人は見てください。
俺が思った脚本の変なところは、
- 明の人類を守るべく戦う、という動機付けがない
- 了が人間嫌いになった理由付けがない
この2点に尽きます。
いくら主人公だからっていきなり「俺は人類を守る!」なんていわれても説得力なんてあるわけないです。確かに渇望していた力は手に入れましたけど、それだけでいきなり人類守っちゃおうって言われても、「なんだその思い上がりは」としか考えられないです。守らなきゃならない人がピンチで、救えるのがこの悪魔の力しかない、からこそデビルマンはヒーローになるわけで。
あと、了(=サタン)ですが、まぁ、原作はルシファーじゃなかったか? ってツッコミはさておき、彼は人間が嫌いだそうです。そうですか、でも何で? 子供の頃のシーンが2回あったりしましたが、人間嫌いになるような経験をしているという描写はありません。明をいじめた奴へ仕返しをするシーンだって、前後にそういう描写がない以上、ただのアブナイ奴としか映りません。人類抹殺なんてことを考えるなら、それ相応の理由なり動機が必要でしょう。例えそれが「サタンに合体されたから」程度の理由だったとしても。
なんかもしかしたら、すごく遠大なテーマとか、理由とか、そーいうのがあるかもしれません。もし脚本家の頭の中にそれがあったとしても、描いてくれないことには観客には伝わらないのです。
張らない伏線は解決できないんですよ、誰にも。
ま、唯一の救いは、あの出来ならお祓いは必要ないことぐらいですか。