算数が嫌いな子供達に

 こういう教科書を与えようと、大学教授とかがよってたかって作ったらしいです。
 学ぼう!算数というタイトルの教科書というか参考書というか問題集というか、とにかくそういうものらしいです。中身を実際に見てないのでなんとも言えませんが。
 昨今、ゆとり教育という名目で学校は週休二日制になり、時間数も削られ、カリキュラムも削られているようです。詰め込み方の教育では頭でっかちの子供しか育たない、ということらしいですが。
 その、詰め込み教育の世代の俺は、逆にガキのころにそれだけ詰め込んでもらえたから今の俺があるのかなと思ったりもするのです。
 九九は暗記しましたよ。漢字の書き取りもやりましたよ苦手でしたが。歴史の年表とか元素記号表とかも覚えましたよ苦手でしたけど。
 円周率は3.14159235897932384626……あれ? ちょーっと自信ないなこれ。
「ひとよひとよにひとみごろ」「ひとなみにおごれや」「ふじさんろくにおーむなく」……こんなのだって覚えました。
 この辺、子供の頭にばしーっと叩き込んでおけば、大人になっても忘れないわけですよ。三つ子の魂百まで、とはよく言ったものです。
 計算は計算機を使えばいい、漢字は辞書を引けばいい、確かにそれは正しい考えです。でも、計算機に正しい四則演算を行わせるのは誰ですか? 使ってる人間ですよね。道具はあくまでも道具でしかなく、人間は道具を使って結果を導き出すのです。道具は、それ自身が勝手に結果を導き出してくれるわけではないのです。
 円周率が「おおよそ3」なんて言ってる世代に、果たしてその「結果を導き出す過程のための基礎の発想」が身についているのでしょうか。甚だ疑問です。
 子供のうちにこういう「考え方の基礎」を埋め込んでやらないと、大人になってから身につけるのは困難です。そういう意味では詰め込み方の教育ってのも必要なんじゃないかと、つい考えてしまうのです。
 詰め込み方の教育を受け、ドロップアウトした人間だから余計に、なのかもしれませんけどね。
 しかし、これどんなことが書いてあるのかな。興味あるなぁ。買ってみるか?