マラソン鑑賞「咲」

 前回分までを一気に鑑賞。
 とりあえず通して観たところでは、正直ストーリーとしてはものすごく薄っぺらい。各キャラクターの掘り下げもまるで箇条書きのように条件付けだけ提示し、ストーリーの中に複線として織り込むようなことをしないのと、回想の形で過去シーンを差し込んでもその分量がとても少ない。こういう風にしか描けないのであれば演出家と脚本家の力量を疑うところだ。
 要するに「萌え」の要素だけを抽出して要素以上のひねり方をしていないのだろう。
 別の言い方をするならば、コース料理ではなくバイキング形式でどーんと萌え要素を提示し、各自で勝手に好きなものをチョイスしろといっているようにも見える。
 あと、ここも意図しているのかどうかはわからないが、ネガティブな演出要素がほとんど見当たらない。というか、根本からの悪人が(今のところ)見当たらない。小悪党じみた連中ですら次回には反省して改心している。人によっては意気地なしとも演出不足とも取るだろうが、ゲップが出そうな欝展開よりはよほどましに見えた。
 総じて、魂を削り取られるような注意力と観察力を要求されるものではないが、萌え要素を楽しむには十分な作品だと俺は思う。


 あ、麻雀の内容? あれはファンタジーだからあれでいいんですよ。


 キャラとしてはステルスと先輩のカップルかのう。声優としては非凡だよな小林ゆうトークは破滅的だが。